仕事も、遊びも手が抜けない。

人&人リレー Vol.43 2005年4月10日号



 

池田 慶郎

Yoshiro Ikeda (64才) O型  三条市荒町生

●三条鍛冶集団筆頭師範



昭和16年2月25日 三条市荒町の鍛冶屋の長男として生まれる。
昭和31年 三条市立第一中学校を卒業し、家業を手伝う。
昭和40年頃〜 岩崎航介・重義両先生から鋼の知識を学ぶ。
昭和62年 国際協力事業団(JICA)の派遣員としてインドネシアへ。
平成4年 鍛冶道場の設立に参加。
平成15年 三条鍛冶集団筆頭師範となる。



▲様々な作品群。
鍛冶屋は私で三代目。お爺さんが鍛冶を始めたのは、明治40年代じゃないかな。
その前は、与板の侍だったらしい。
私は中学を出て、すぐ仕事を始めた。15才からだから、約50年になる。
私の時代というのはね、子どもの頃から家の仕事を手伝った。
火作りや焼き入れに使うコークスを小さく砕いて選別したり、中学生になると仕上げにトノ粉を塗ったり、油を引いたり…。
鍛冶屋の仕事が好きだったし、仕事を手伝うのは嫌じゃなかったな。
親父が死んだのは、ちょうど私の年。死ぬ前日まで仕事をしてた。役者は舞台で死ぬのが本望って言うけど…。
最盛期、うちにも4〜5人の職人がいました。今は私一人。幸い評判が良くて、結構忙しい。



▲鉄を鍛える。
鉄と鋼は兄弟ですが、炭素の量と状態で性質が異なります。
鑿(ノミ)は、鉄の地金に鋼を巻き付けるように作る。地金に鋼をつける時の温度は、1000〜1100度。それより高くても低くてもダメ。その温度は、色を見れば分かります。硼酸と鉄粉を接合剤に使い、叩いて接合する。やわらかい地金と硬い鋼。この二つを組み合わせて、折れにくく研ぎやすい刃物を作る。
磁石につく鉄は、ファーライトという構造を持っています。750度くらいの所に磁気変態点があって、それ以上に加熱すると磁石がつかなくなる。この状態の鉄がオーステライト。鑿を成形しながら鍛える火作りは、少しずつ温度を下げながら行います。炭素を細かく均一に散らばして、刃物に適した状態にするんです。
780〜800度に熱した鋼を急冷させると、中の組織がマルテンサイトに変わり、硬化して硬度が高まります。この性質を利用するのが焼き入れです。
きめやかな温度管理が、鍛冶技術の鍵ですね。




▲10本組の鑿セット。
三条出身の学者に、岩崎航介先生がおりました。東大で冶金学を学び、吉川英治の『宮本武蔵』には「本阿弥門流厨子野耕介」の名で登場する方です。
私たち三条の鍛冶職人は、昭和30年代から岩崎先生に学び始め、さらに息子さんの重義先生に指導を受けて、鋼の研究会を毎月続けてきました。
私は昭和62年、ジャイカ(国際協力機構)から派遣されてインドネシアに行き、日本の鍛冶技術を紹介しました。通訳もなく半年間、身振り手振りで…。教えるつもりで行ったけど、逆に勉強になりましたね。
平成4年『鍛冶道場』の設立に参加。山村製作所の工場を借り、公民館行事として「切り出し小刀」や「アジ切り包丁」の製作講座(6回コース)などを行って来ました。これが予想外の大人気で…。
この4月19日、西別院の跡地に立派な『鍛冶道場』がオープンします。鍛冶技術の紹介や後継者の育成などに役立てたいですね。


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Vol.04 野水 寛 ●三条ウエイトリフティング協会会員

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Vol.05 須藤 成二 ●六角巻凧製造元須藤凧屋

12月8日号

Vol.06 金内 章 ●三条市バレーボール協会会長

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Vol.07 大竹 日出男 ●将棋駒師 号・竹風

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Vol.13 吉田 正禄 ●百人一首 三条九重会会長

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Vol.14 兵 正浩 ●三条市アーテェリー協会 指導部長

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Vol.17 栗山 香園 ●押絵教室「芳洲会」主催

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Vol.18 今井 章司 ●ルーキーズ三条ミニバスケットボールスポーツ少年団団長

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Vol.20 神山 雅志 ●知的障害者水泳指導ボランティア

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Vol.38 長谷川 達栄

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Vol.40 加藤 昇

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