厄払いが使命かな。

人&人リレー Vol.41 2005年2月10日号



 

片貝 幸久

Yukihisa Katagai (50才) O型  三条市西本成寺生

●法華宗総本山本成寺鬼踊奉賛会 会長


昭和29年10月24日 たばこ屋『片貝』の店主・利松、母・ハルの長男として生まれる。
昭和44年 三条市立第一中学校を卒業、柳沢の職業訓練校に入学。
昭和46年 トップ工業に入社。
昭和57年 妻・ルリ子と結婚、2男を授かる。
昭和62年 草野病院に転職し、夜は三条医師会の准看護師学院に通い、准看護師の資格を取る。
昭和63年 本成寺鬼踊り奉賛会に入る。
平成11年 奉賛会の第7代会長に選出される。




▲本成寺の鬼踊り
本成寺の鬼踊りができたのは、昭和28年。先代の人たちが、本成寺75世日玄聖人の呼びかけに応じ、人々に勇気と希望を与えようと始めたそうです。初めは京都で行われていた鬼踊りを見様見真似でまね、工夫して今の原型を作ったとか。
現在の鬼踊りは、昭和60年代の初め青年会の全国大会に出場するため、本町で畳屋をしている外山善一さんが、いろいろな民謡の踊りをベースに振り付けしてくれたものです。残念ながら鬼踊りは予選落ち。「時計をしている鬼がいた」が、その理由だったようです。
創設以来、奉賛会は毎年2月3日本成寺の追難式に合わせて、鬼踊りを披露しています。観客の人たちは、鬼に豆をぶつけ、無病息災を願う。
鬼の面は、赤・青・黄・緑・黒の5種類。それぞれが人間の煩悩や欲望を表わしていて、鬼は豆を身に受けてることで観客の心を浄化する訳です。一舞台は約30分。銅鑼と太鼓、口上に合わせ、7匹の鬼たちがダイナミックに踊ります。クライマックスは、観客の豆撒き。豆を受けて「福は内、鬼は外」と鬼たちは退散します。
現在の口上は、ベテランの第一代会長・石丸勝晴さんが担当しています。



▲練習風景
鬼踊りの練習は、小正月明けから2月3日本番前日まで毎日。30分間、畳一枚分の幅で、がに股のまま、中腰で舞台を歩き廻るんです。
きついですよ。
それに面を被ると、前は見えない。鼻と口の穴から、わずかに足元が見えるだけなんです。舞台を端まで広く使わないと迫力がでないし。一歩間違うと転落してしまう。
本番前は酒を断ち、身を清めて練習に没頭しなければならない。
会員は現在23名。本番は、舞台中央に鬼が3匹と三途川婆、それに東西に鬼が2匹ずつ。そして太鼓と口上が2人。残りの会員は、会場の警備係です。
2月3日当日は、早朝6時に集合。7時過ぎから身を清め、お経を聞き、9時から2班に分かれて、南小と条南小、いがらしの里と本成寺保育園・きらきら保育園で鬼踊りを披露します。それから本成寺で、1時と3時に本番を2回。さらに本番の終了後、長和園とケアホームを慰問。一日に7回踊る会員もいるんですよ。
年に何回か、身障者施設などの慰問で踊ることも。
「本成寺様から鬼が来てくれた!」
と、みんな喜んでくれる。そんな時は、面の中で思わず涙が出てしまいますね。




▲仕事は看護師
いま私は、吉田町富永の老人介護施設『エバーグリーン』で看護師の仕事をしています。富永は、三条の富永草野病院の発祥地。もともとは骨接ぎの上手さが有名な病院で、「骨が折れたら富永」は地元の常識だったようです。
私は柳沢の職業訓練校を出て、トップ工業という会社で16年間、施盤やNC放電加工の仕事をしていまいた。昭和62年に知人の紹介で草野病院に転職。昼間仕事をしながら、夜、三条医師会の准看護師学院に2年間通い資格を取りました。
鬼踊り奉賛会に入ったのも、その頃です。人間、塞翁が馬。何が原因で、不幸になるか幸福になるか分かりません。
去年は三条で水害が起き、奉賛会の会員の多くが被災しました。鬼踊りの主な目的は、人々の厄払いです。鬼は豆の礫を身に受けて、人々の厄を引き受けます。そして最後に鐘を突いて、自らの身を清め、すべての厄を払う。
今年は、よい年にしたいですね。



Vol.01 羽生 哲朗 ●観世流林声会代表

2001年8月10日号

Vol.02 福田 健男 ●新潟県弓道連盟理事長

9月11日号

Vol.03 関川 精子 ●紙人形教室「野鶴会」副会長

10月10日号

Vol.04 野水 寛 ●三条ウエイトリフティング協会会員

11月10日号

Vol.05 須藤 成二 ●六角巻凧製造元須藤凧屋

12月8日号

Vol.06 金内 章 ●三条市バレーボール協会会長

2002年1月10日号

Vol.07 大竹 日出男 ●将棋駒師 号・竹風

2月10日号

Vol.08 村上 裕行 ●三条太極拳協会 指導部長

3月10日号

Vol.09 田巻 勇一 ●田巻製作所 墨坪彫師

4月10日号

Vol.10 捧 孝夫 ●県バトミントン協会副会長

5月10日号

Vol.11 若月 チエ子 ●絵本読み聞かせボランティア

6月10日号

Vol.12 増田 完市 ●県馬術連盟理事

7月10日号

Vol.13 吉田 正禄 ●百人一首 三条九重会会長

8月10日号

Vol.14 兵 正浩 ●三条市アーテェリー協会 指導部長

9月10日号

Vol.15 小林 良範 ●三条ホタルの会 会長

10月10日号

Vol.16 内山 哲男 ●三条サッカー協会理事長

11月10日号

Vol.17 栗山 香園 ●押絵教室「芳洲会」主催

12月10日号

Vol.18 今井 章司 ●ルーキーズ三条ミニバスケットボールスポーツ少年団団長

2003年1月10日号

Vol.19 長野 親情 ●星空ファクトリー代表

2月10日号

Vol.20 神山 雅志 ●知的障害者水泳指導ボランティア

3月10日号

Vol.21 長井 菜央子 ●(社)NBA日本バーテンダー協会会員

4月10日号

Vol.22 米山 俊司 ●三条市スポーツ少年団理事長

5月10日号

Vol.23 藤井 ふさ子 ●三条市点訳奉仕会 代表

6月10日号

Vol.24 小林 信 ●三条市卓球連盟会長

7月10日号

Vol.25 土田 恵子 ●生涯学習インストラクター 押し花を楽しむ会主宰

8月10日号

Vol.26 伊藤 博 ●合唱教室主宰

9月10日号

Vol.27 土田 英雄 ●三条市ソフトテニス連盟会長

10月10日号

Vol.28 滝澤 亮子 ●音楽教室主宰

11月10日号

Vol.29 原 吉郎 ●少林寺拳法 新潟三条支部道場支部長

12月10日号

Vol.30 近藤 たつ子 ●三条中国友好市民の会(ニーハオの会)代表

2004年1月10日号

Vol.31 小林 厚子 ●丸井今井邸 子どもビーズ教室指導者

2月10日号

Vol.32 山崎 道子 ●ヨーガ教室 講師

3月10日号

Vol.33 三上 幾代 ●NPO法人車椅子社交ダンス普及会三条支部支部長

4月10日号

Vol.34 川瀬 和敏 ●特定非営利活動法人環境NPO良環 代表

5月10日号

Vol.35 小杉 洋児 ●三条バラ愛好会 会長

6月10日号

Vol.36 田斎 實 ●全国水墨画会県央三条支部 支部長

7月10日号

Vol.37 佐藤 茂 ●三条歴史研究会 会長

10月10日号

Vol.38 長谷川 達栄

●五十嵐川漁業共同組合 組合長

11月10日号

Vol.39 堀内 俊夫

●三条市域消防本部 消防長

12月10日号

Vol.40 加藤 昇

●丸井今井邸保存会 会長

2005年1月10日号




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